2019 Octobre

 

 
 
 
パリからの友人と久しぶりに集まる。まだ21歳だった私には眩しいようなお姉様方だったお2人もお互いに年を重ねて随分近くなったような気がする。何よりも変わったのはその話題、話題のブティックやおしゃれから今では「健康」が最大のテーマ。小さなプレゼント交換は変わらない私達、シルクで出来たコットンは乾燥や小じわが気になるお肌にぴったりと・・・。

 

 

 
 
 
銀座にあるDOVER STREET MARKETで見つけたヴィンテージのクレージュ。日本ではライセンスビジネスの成功でハンカチなどのイメージが強いけれど、モードの世界でクレージュの残した功績は大きく、フューチャリスティックで宇宙服のようなシンプルでキュートなデザインは今見ても新鮮

 

 

 
 
 
ミュージアムコンサートの幕間に作品を拝見しているとこんなオブジェ・・・、現代アートを見続けると何でも作品かと思ってしまう。伺ってみると「ピアノ運搬機」とのこと。ビエンナーレに置いてあったら間違いなく作品、やはり機能のあるモノは美しいと妙に納得する。

 

 

 
 
10月とは思えない暖かな軽井沢の週末。それでも季節は確実に秋に歩みを進め木々の落ち葉も美しくその色を変え、お庭の草花も秋らしい装いに。あざみの薄い紫とトリカブトの鮮やかな紫、木々の緑をバックに自然の色のグラデーションは本当に美しい。

 

 

 
 
 
母の仕事であった布工芸ー押し絵、細かいパーツを組み合わせてその立体を作り上げて行く気の遠くなるような作業。その布自体も母が染め上げていたのでその作業量は計り知れない。残された小さなパーツ達を集めて箱庭のようなオブジェを作る。結婚式を挙げた国際文化会館の箱に緑の毛氈を敷き一つ一つパーツを並べて・・・。箱を開けると母と話せるような不思議な気持ちになる。「丁寧にお暮らしなさいね」と母の声が聞こえて来るよう。

 

 

   
 
 
ニュージーランドからいらしたお客様に頂いた「RAW HONEY」、つまり加熱していない生ハチミツ。サクサクとした粒が感じられる食感と濃厚な香り、ハチミツとは思えないリキュールのような味わいにそのまま頂いてしまう。植物によって香りや色が違うとのこと、ニュージーランドのハチミツは奥が深い・・・。

 

 

   
 
 
今年は日本とオーストリアの国交150周年記念という事もあり東京でもさまざまな「ウィーン展」が催されている。皇妃エリザベートが愛したカフェとして有名なウィーンのゲルストナー製スミレの砂糖菓子、ハーブティーに入れてもケーキのトッピングとしても素敵。お菓子作りの好きな従姉妹のお土産にぴったり。

 

 

   
 
 
母のお墓参りのたびに従姉妹達に会うのも最近はすっかり恒例に。お菓子作りやお着物のこと、さまざまに相談に乗ってもらう良い機会になっている。プレゼントをあれこれ選ぶのも楽しく、母の残した自作のカードからそれぞれのイメージに合ったモチーフのグリーティングを添える。

 

 

 
 
 
お墓にお供えするお花もやはり母らしく・・・、大好きだった薄紫のグラジオラスにオレンジのガーベラ、秋らしいリンドウとドライフラワーのようなスターチス。華やかだった母を思い出しつつ心を込めて活ける。

 

 

 
 
 
父の従姉妹が焼くパウンドケーキはドライフルーツやナッツがふんだんに入った濃厚な味わい。焼きたてを数日置いて生地が馴染んでからが食べ頃と言うマニアックなアドヴァイスにまずは見るだけ・・・。手際の良い美しいラッピングもさすがにプロ、頂くのが楽しみ!

 

 

   
 
 
従姉妹達の丁寧なライフスタイル、その素敵な暮らし方にすっかり憧れるけれどこの忙しさでは真似すら難しいのだから致し方ない。私は私で出来ることから・・・と自作のお礼状を作る。こういうグラフィカルなことは得意なので楽しい作業、楽しかったティータイムが蘇る。

 

 

 
 
ブリュッセルからいらしたT教授御夫妻から王室御用達ブランドのチョコレートを頂く。残念ながら私はチョコレートが苦手・・・、ゼミの学生の皆さんで先生を囲みつつ味わう。濃厚な香りがサロンいっぱいに!美しいトリュッフはチョコレートの宝石と言われるのも頷ける。

 

 

 
 
 
すみだ北斎美術館は葛飾北斎の生涯をたどることが出来る素晴らしい美術館。最新のCGで絵を拡大してみることが出来たり、北斎が生きていたら驚くであろうと思いつつ展示を見終わると北斎の絵はロッカーにも・・・、さぞかし驚かれることでしょう!

 

 

 
 
 
最近の公園には私が子供の頃とは形が違う遊具があり興味深い。ジャングルジムにしては大きく登るのも難しそうなオブジェの様なこの遊具、子供でなくとも遊んでみたくなるのは私だけではないはず。

 

 

 
 
父の従姉妹が焼いたパウンドケーキをようやく頂く。常温で寝かせて生地がフィリングに馴染んでから・・・、切ってみるとその意味が良く解る。ナッツやドライフルーツがぎっしり詰まっていてもさっくり切れる。濃厚な一切れには深炒りのコーヒー、母が好きだった黒いお皿に載せるとジュエリーのように美しい。

 

 

 
 
 
軽井沢の友人の美術館で初めてトライした陶芸。1日目は電動ろくろ、2日目は手びねりとその作り方の違いが面白く、無心で土を触る感触も新鮮だった。焼きあがりも「真っ白だけれどニュアンスがある」という私のイメージ通り、またいろいろ作ってみたい・・・。

 

 

 
 
 
1ヵ月の長い滞在だったT教授の日本もいよいよ終わり、最後の晩は我が家でお茶をご一緒する。滞在の記念に長いお付き合いのアルバムからさまざまな写真をコラージュした額、今回の日本でご一緒した場面やゼミの学生さんからの寄せ書きに写真を添えた額、そしてお気に入りになった地元のパン屋さんのラベルを切り貼りした小さな額をプレゼント、熱く涙ぐまれたりしてこちらが感激してしまう。またパリでお会いする日を楽しみに!

 

 

   
 
 
今年もお墓参りの帰りに従姉の家に立ち寄る。お手製のアップルパイを頂きつつ93歳の叔母も一緒にテーブルを囲む和やかなひと時、叔母の編んだマフラーを従妹姪と私に一つずつ頂き温かな気持ちになる。いつまでも元気でいて欲しい・・・。

 

 

   
 
 
mono index 父の従妹、お手製のパウンドケーキは美味しく美しく。早速お気に入りのお皿に盛りつけて楽しく頂いた写真をカードに、お礼状を書きつつ私も久しぶりにケーキを焼こうか・・・。 page top

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